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【FGO】帝都、喫茶にて

 男は新聞を見つめていた。帝都はいつ行っても真夜中なのに、カフェに入ると窓際からは朝日が差し込んでいて、テーブルにはいつのものかわからない朝刊が置かれている。目前にいる男――岡田以蔵は、それを見てにたりと笑っていた。 「以蔵さん、顔が残念だよ」 「なんじゃあおまん、人の顔見て...
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【FGO】花泥棒

 特異点の聖杯を回収した後、特異点が崩壊しないまま、時空の歪みとして独自の時間をほんの少しだけ歩み始めることがあった。  カルデアの調べによれば、かつて聖杯のあった影響らしい。時間の歪みはいずれ大きな時間の波に流れなくなってしまうから放っておいても問題はないのだが、時折聖杯...
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【FGO】疑ってほしい

※カルデアから逃避行の話  軒先にぶらさがったつららを折り、水の張った庭先の池に放った。噴水を模し たオブジェに当たり、つららはあっという間に砕け散る。氷の破片が跳ねて、頬 に当たった。 「ばぁたれ、目ん玉に当たったらどうするが!」  瞬間、身を隠していた以蔵さんがわたしの...
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【FGO】次に会える日が待ち遠しい

 次に会えるのはいつになるだろう、と小さく呟いた。カルデアはもはや自分たちの手になく、これから先は尋問尋問尋問の繰り返しだ。故郷に帰れるかどうかすらわからない日々を過ごすのはさすがに不安だが、後輩の背中を思い出せば仕方がないと自然に背 筋が伸びた。   12月の末、もうすぐ...
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【FGO】しんやのまもの(みすい)

 ぐっすり眠った以蔵さんの寝顔を見ることおよそ三分、わたしの手がすっかり解放されてから行動を開始した。  サーヴァントは人間より暑いとか寒いとかに耐えることが出来る。そもそも睡眠も娯楽とかなんとかだった気がするけれど、寝苦しそうに見える首巻きを取り去った。コートは話が盛り上...
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【FGO】こんやのまもの

新たにカルデアへ顕現したサーヴァントとは、親交を深めるために二人きりで食事を取ることにしている。最近ではすっかり絆が深まってから行うことが多くなってしまったが、それでも細々と続けている。 普段は書類や機材を乗せる台車だが、食事会の度にサービスワゴンとして活躍することになる。...
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