※非公認二次創作 ※著作者及び制作会社・出版社・歴史とは一切関係ありません
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札束についた血は、何を使って落とせばいいのだろうか。 男と僕の間には血にまみれた札束が三つほど転がっている。 誰の血か。当然、僕のものではない。僕は偶然この場所に通りがかった身で、突然転がり出た札束に足を止めただけなのだから。 何しろ、働いていた工場をクビに...
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僕がジェイソンと名前をつけられてからどれくらい月日が経ったのかは、もうわからない。松野カラ松と名乗った男とは、何故かまだ一緒にいる。離れる理由も機会もあったのだが、それを必要だと感じなかった。 簡単に言えば、彼自身に興味が湧いたのだ。 カラ松は、その時々で自らの名...
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「見ろ、ジェイソン ! 立派な屋敷だ ! 」 「見りゃわかるから、てめえも荷物を運べ ! 」 あの雨の日から僅か半年。カラ松は、金庫破りを辞めた。集めた金で土地を買い、人を使って運用することを始めた。すぐに飽きてこそ泥に戻るだろうと思いきや、それが案外向いていたのだ...
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カラ松が名前をつけては捨て、町を転々としていた頃のような冷たい雨の降った日のことだ。小鳥の囀りに目を覚まし、いつも通り朝食を作ろうとキッチンへ続く通路の途中で、バスローブのカラ松が倒れているのを見つけた。 さっと背筋が冷える。白いバスローブの背中には、愛用の包丁が突き立...
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小さな船の上で、イルカが跳ね上がるのを待っている。 海に来たのは何年ぶりだろう。ゆらゆらと光を跳ね返す海面を見ているうちに、海ってこんな感じだっただろうか、とぼんやり考えた。 何となく、反射する光が嘘っぽく見えるのだ。海というより、濁った釣り堀のような、冬の間放置されたプ...
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春先の強い風がシーツをはためかせている。六色のパーカー、襟がくたくたになったシャツ、膝のすり切れたジャージ、ラメのギラつくタンクトップが並ぶ。 それぞれが渇いていることを確認しながら、小脇に抱えたランドリーボックスに叩き込んでいく。夕暮れが近い屋根の上、時折飛ばされてき...
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悪党のカラ松と、ジェイソンが館にたどり着くまで、なごみに至るまでのお話パックとなります。 ・名前を勝手につけられる話 ・名前を捨てられる話 ・名前を呼んでもらえない話 など。
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「お前、自分の大事なハートをどこに落としてきちゃったの ? 」 ウケるよね、と返事をした。僕にはどうやら心がないらしい。兄弟に対する情が足りず、人付き合いに打算がある。 対して、カラ松兄さんのハートはミラーボールで出来ていた。自らが発光しているようであり、誰かから注...
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